「おまとめローン」と個人再生

借金を整理する方法として、銀行等の商品である「おまとめローン」について考えてみたいと思います。

「おまとめローン」って?
おまとめローンは借入先のスライドにすぎない
まとめ

「おまとめローン」って?

いくつかの業者での借金を低金利の銀行などに借り換えて一本化する、いわゆる「おまとめローン」と呼ばれる手段をご存知でしょうか。実際に勧誘された経験のあるかたもいらっしゃるかもしれません。

金利が安くなって、ばらばらだった返済日も1回ですみ、借金の管理がずっと楽になると考えると、複数の業者で借りて返しての自転車操業状態よりずっと魅力的な方法に思えるのも無理はありません。

しかし、私どもの依頼者様のなかには「楽になると思っておまとめローンを組んだけど、結局また他の業者から借りてしまい、さらに借金が増えた」とおっしゃるかたは大変多くいらっしゃいます。なぜでしょうか。

それは「元金は減らない」ということに尽きます。

おまとめローンは借入先のスライドにすぎない

A社で100万円、B社で200万円、C社で150万円の借金を返すためにD社で450万円借り、A社B社C社の借金は完済したとしても、次はD社から借りた450万円の返済が始まります。低金利をうたっているとはいえ、もちろん利息もつきます。その結果、毎月の返済金額が期待していたほど減らず、急な臨時支出などに対処できなくて、せっかく完済したA社、B社、C社や、新たなE社といった業者から借りてしまい…と、さらに高額な借金を背負うことになります。そういった依頼者様の経験を聞く限り、「おまとめローンのおかげで精神的に楽になった!」という気持ちはずっと続くものではなさそうです。

借金の法的整理のひとつである「個人再生」は、「負債を圧縮し、さらに将来利息も免除する」ことを裁判所に認めてもらう手段です。負債がどこまで圧縮されるかはこちらのページに詳しく記載しております。
個人再生で借金はいくらになるか
さきほどの例で言えば450万円の借金が100万円まで減る可能性があります。そのうえ利息もつかないので、払ったら払った分だけ、確実に負債を減らしていくことができるのです。

100万円まで圧縮された借金を3年間で完済するとすると、毎月の金額は3万円弱です。仮に毎月3万円の負担で450万円を完済するとしたら、単純に割っても12年以上、利息を含めるともっと長くかかるでしょう。

まとめ

個人再生は裁判所を通す手続きである以上、時間や手間もかかりますし、申請要件などもありますが、個人再生を選ばれた多くの依頼者様が「数年後には借金のない状態」を具体的にイメージできるようになっているのは確かです。

もしも今、「借金の返済から楽になるための手段」として「おまとめローン」をご検討されているのであれば、個人再生による返済への道すじを、一度シミュレーションしてみてはいかがでしょうか。

※個人再生の申請要件については、こちらのページで詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。

個人再生を利用できる方
個人再生のメリット・デメリット

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